7月21日に函館競馬場で行われる第51回函館2歳ステークス。
最初の2歳重賞であり、函館最終週の重賞となるこのレースを勝つのは果たしてどの馬か、どの騎手か。
スマートカーリーが父譲りの持続力あるスピードで押し切る
土曜の函館競馬場で行われた芝1200mのレースを観たが、直線の馬場は内もそれほど荒れてはいない様子。逃げ切り勝ちこそなかったが逃げ・先行勢がよく粘っていた。メインレースの函館日刊スポーツ杯ではルメール騎手騎乗のハウメアが2番手から抜け出し、そのまま押し切った。
そのハウメアは1枠2番。馬場状態によっては内枠は良くないと思っていたのだが、どうやら内枠でも大丈夫そうだ。
2歳戦なので仕方のないことだが、出走馬のほとんどが新馬勝ちのキャリア1戦で臨んでくるため、展開が読みづらい。
本命は武豊騎手騎乗のエピファネイア産駒◎スマートカーリー。
前走の新馬戦ではタイミングよくポンとゲートを出て、そのまますんなりハナに立つかと思いきや内から北村友一騎手がメイショウチタンを押して並びかけてきたため、しばらく併走する形になった。そのためペースが上がり、3番手以降の馬を引き離して9頭立てと少頭数ながら馬群はばらけて縦長に。
結局武豊騎手とスマートカーリーがハナ争いを制し、逃げてそのまま直線へ。ゴール前では後方勢の強襲にあったがクビ差凌いでデビュー戦を勝利で飾り、父エピファネイアに産駒初勝利をプレゼントした。
エピファネイアに騎乗した経験のない武豊騎手だが、キズナのライバルとして意識をしていた相手。武豊騎手はオフィシャルサイトの日記にスマートカーリーについて「スピードの持続力がありそうと、父のイメージで乗ったら本当にそうでした」と書いている。
また、レース後のコメントでは「距離はもちそうです。一本調子の馬ではないです」とも話している。
スマートカーリーの新馬戦の勝ちタイムは1:10.2と悪くないものだし、新馬戦に出走した際の馬体重は466キロと牝馬としては十分な馬格があり、叩かれた上積みはありそう。
エピファネイア産駒が函館2歳Sに出走するのはもちろんこれが初めて。ロベルト系の馬の活躍がこのレースでは見られないのは不安だが、エピファネイアには母シーザリオからサンデー系の血が入っているので、まあ大丈夫だろう。
過去5年の函館2歳Sで6枠の馬が3勝を挙げるなど、好相性の枠に入ったことだし、ここは武豊騎手が最終週の重賞レースを勝って、31年ぶりの函館滞在競馬を自ら有終の美で飾ると信じ、スマートカーリーを本命にする。
函館2歳ステークス2019予想 最終結論
本命◎スマートカーリー以外の印について。
最後までスマートカーリーとどちらを本命にするか迷ったキンシャサノキセキ産駒○レッドヴェイパー。
函館芝1200mの持ち時計は新馬戦で出した1:09.8と出走馬の中で一番。しかも稍重でのもの。
2017年にカシアスが勝利、2016年にモンドキャンノが2着するなどキンシャサノキセキ産駒が好走していることもレッドヴェイパーにはプラス材料。
そして、新馬戦でハナ差で負かした相手ケープコッドは次走の未勝利戦を牝馬限定とはいえ2着に5馬身差で圧勝。また、新馬戦でレッドヴェイパーに5馬身差で3着に敗れたメイショウナパワンも次走の未勝利戦を2着馬マイルポストに半馬身差で勝っている。ちなみに、そのマイルポストは新馬戦でスマートカーリーとタイム差なしの3着だった馬。
単純に考えると、レッドヴェイパー > スマートカーリー になるのだが、まず、北村友一騎手がレッドヴェイパーにレースで騎乗するのは今回が初めてであるという点。それから、レッドヴェイパーが410キロ台と小柄な牝馬であるという点が気がかり。新馬戦では7枠と外枠だったが、今回は2枠と内枠、しかもフルゲート。内で揉まれる可能性も考えられる。そのため対抗とした。
単穴に▲ブルーパピヨン。前走は函館芝1000mの新馬戦を勝っているが、ゴール前では余裕もあったし、距離は延びても問題なさそう。スピードがあるので、外枠からスムーズに好位に付けることが出来そう。
ここでそろそろ牡馬にも印を打っておこう。最内枠の△ビアンフェは前走、稍重で行われた函館芝1200mの未勝利戦を1:10.0で勝った。同じく稍重で2着だった新馬戦でのタイムが1:10.9だったからかなりタイムを縮めている。500キロを超える大型馬で叩かれた効果もあるだろう。さらなる上積みも期待できる。
押さえにジョーカプチーノ産駒の×マンバー。土曜の函館メイン函館日刊スポーツ杯で2着に入ったジョーマンデリンはジョーカプチーノ産駒。
予想
◎スマートカーリー
○レッドヴェイパー
▲ブルーパピヨン
△ビアンフェ
×マンバー
ルメール騎手騎乗のタイセイビジョンも気になるが、前走が函館の馬を重視した。