第162回 天皇賞(秋)が、本日11月1日に東京競馬場で行われる。
今年の秋天は、12頭立てと出走頭数は少々寂しい。しかし、その代わりと言ってはなんだが、昨年の覇者アーモンドアイを筆頭に出走馬の顔ぶれは豪華だ。
キセキ、武豊騎手と3度目のコンビで3度目の正直!
天皇賞(秋)の本命は、武豊騎手騎乗の◎キセキ。
昨秋は凱旋門賞挑戦のため秋天には出走していないが、一昨年の2018年はレイデオロの3着。ちなみに、2018年はジャパンCでレコード勝ちのアーモンドアイの2着に入っている。
実は、キセキは菊花賞を制覇して以来、勝ち鞍が無い。それにはキセキの気性の荒さ、気難しさも関係しているのかもしれない。
そんなキセキと3走前の天皇賞(春)で初コンビを組んだのが、武豊騎手。初コンビでの結果は6着。しかし、課題のスタートは難なくゲートから出すことが出来た。コンビ2戦目は、宝塚記念。スタートは良いとは言えないものの大きく出遅れたわけではなく、前に行こうと思えば行けたはずだが、武騎手は後ろからレースを進めることを選んだ。春天では好スタートから行きたがってしまったため、あえてゲートからそっと出して、後方からのレースにしたのだろうか。武騎手が、レース後に「折り合いがついて、道中は良い感じで運べました。勝ちパターンの競馬でした」とコメントしているが、その通りで、前に馬を置いて上手く折り合いをつけることに成功した。しかし、勝ったクロノジェネシスが強かった。
秋初戦となる前走の京都大賞典では、凱旋門賞に騎乗するため渡仏した武騎手の代打で浜中騎手が騎乗したが、スタートは出遅れ。これは、浜中騎手が「スタートが遅れた」とコメントしている。しかし、宝塚記念での武騎手の折り合いに専念する騎乗が実を結んだのか、浜中騎手も後方で折り合いに専念することに成功、先に抜け出した勝ち馬を捕らえることが出来ず、またも2着に敗れたが秋初戦としては、次に繋がる良い内容だった。
そして、再び武豊騎手とのコンビで挑むG1レース。キセキは東京で4戦しているが、馬券の対象外となったのは、3歳時のセントポーリア賞の5着で、あとは2018年に毎日王冠3着、天皇賞・秋3着、ジャパンC2着と好成績。これは、キセキの父ルーラーシップがトニービンの血を持つからであろうか。古い競馬ファンなので、私は未だに東京といえばトニービンなのである。
過去に完敗したアーモンドアイ、クロノジェネシス、フィエールマンらが相手ではあるが、キセキには一度叩かれた上積みがある。それに少頭数でごちゃつかないのは、折り合いがつくようになったとはいえキセキにとって好都合。武豊騎手とのコンビで3度目の正直となるはずだ。現時点で単勝5番人気というのも馬券的にはおいしい。
天皇賞(秋)2020予想 最終結論
本命◎キセキ以外の印について。
対抗は、やはりこの馬○アーモンドアイ。前走の安田記念ではスタートで後手を踏んだとはいえ、突き抜けたグランアレグリアはともかく、インディチャンプを捕らえるのにも手間取っていたように見えた。その上、ノームコアにも詰め寄られた。最強牝馬に翳りが見えた。そんな気がした。それでも大敗は考えにくい。むしろあっさり勝たれてしまう可能性の方が大きいかもしれない。
しかし、秋のG1で圧倒的人気の馬が勝つレースが続いているのが、自称穴党としてはつまらない。そんな気持ちもあるので、対抗とする。
単穴に▲ダイワキャグニー。秋天に好相性のステップレース毎日王冠で2着に入っているのだが、人気になっていない。他の出走馬に比べて地味な成績の6歳馬だからだろうか。実は、ダイワキャグニーがこれまでに挙げた8勝全てが東京。秋天は、距離もコースもこの馬にとってベストな条件で行われるG1レースと言っても過言ではない。前走の毎日王冠は去勢明けで迎えたレースでもあったのだが、去勢の効果はあったと見て良さそうだ。一発があっても不思議ではない。
宝塚記念での圧勝劇のインパクトが強すぎる△クロノジェネシス。4歳になって馬体に実が入り本格化したようだ。流石に無印には出来ない。
押さえに×ダノンキングリー。ダービーで本命にした馬だ。そのダービーでは2着と健闘したが、この馬は1800〜2000mがベストと見ている。
予想
◎キセキ
○アーモンドアイ
▲ダイワキャグニー
△クロノジェネシス
×ダノンキングリー