第70回中京記念が7月24日に小倉競馬場で行われた。
昨年に続いての小倉開催となった中京記念。一筋縄ではいかないハンデ重賞のひとつだが、今年は本命サイドの決着となったのか、それとも…
西村淳也騎手の積極的な騎乗で果敢に逃げたベレヌスが中京記念を制する
良馬場開催となった中京記念。
スタート直後の先行争いから、ハナを奪って逃げたのは、内のベステンダンクでもコルテジアでもなく、外のベレヌスだった。
何が何でもハナに立つというベレヌスの鞍上・西村淳也騎手の気迫を感じる騎乗にハナ争いはあっさりと決着がついた。
ベレヌスを先頭に縦長の隊列となったが、前半5Fは59.9秒と意外にも平均ペース。
3コーナーを過ぎたあたりで後続の各馬が進出を開始。中団で脚を溜めていた1番人気ファルコニアの川田騎手も大外から一気にスパートをかけ、4コーナーで先団に取り付いた。
外から追い上げるファルコニア。あとは逃げるベレヌスを捕まえるだけ、のはずだったがベレヌスが止まらない。
ファルコニアがベレヌスの半馬身差まで詰め寄ったところでゴールを迎えた。
勝ったのは、果敢に逃げたベレヌス。2着には最後に大外から追い込んだカテドラル。ファルコニアは3着に終わった。
私の本命は、カッチーこと田中勝春騎手騎乗のワールドウインズだったのだが、見せ場なく13着に敗れた。
予想記事に「展開次第だが、平均ペースなら、少なくとも上がり34秒台前半の脚が必要になるのではないか」と書いたが、まさにその通りとなった。しかし、本命馬を見誤った(泣)
中京記念のラップタイムは次の通り。
ベレヌスの西村騎手は、ハナを奪うのに脚を使ったあとは、12.3秒、12.0秒と上手くペースを落としている。最初の5Fを59.9秒という平均ペースで逃げたことによって、後半からゴールまで11秒台のラップを刻むことに成功した。
2着のカテドラルの上がりは、34.0秒。3着のファルコニアと4着のミスニューヨークは共に34.3秒。上がり最速は、5着のヴァリアメンテと6着のカデナで、共に33.9秒。
しかし、他の先行馬が失速する中、逃げたベレヌスは、上がり34.6秒と大きく失速していないため、後続馬には捕まらなかった。
「少なくとも上がり34秒台前半の脚が必要になる」と予想した通り、逃げたベレヌス以外の上位馬は速い上がりを使っている。私の本命のワールドウインズの上がりは、34.6秒で逃げたベレウスと同じ。しかも後方待機で脚を溜めてこの上がりなのだから、後方のまま13着に終わるのも仕方ない。私は、昨年の関門橋S(鞍上は藤岡康太騎手)を勝った時のような競馬をしてくれることを期待していたのだが、田中勝春騎手は、前走のメイSをイメージして直線でインを突いたのかもしれない。
西村騎手「直線は嬉しかったです」
レース後のコメントはこちら↓
【#中京記念 レース後コメント】
ベレヌス西村淳也騎手、カテドラル団野大成騎手らhttps://t.co/l7U5Q6qPcG団野騎手
「水曜日に急遽騎乗が決まりました。木曜日に追い切りに乗せていただき、そこでコンタクトを取って、イメージした通りの競馬はできました。それだけに結果を出せず…(後略)」— netkeiba (@netkeiba) July 24, 2022
1着 ベレヌス(西村淳也騎手)
「いつも通り良いスタートを決めてくれて、楽にハナへ行くことができました。(道中は)ずっと良い手応えで、これならと思っていました。直線は嬉しかったです。
この馬とずっとコンビを組ませていただいて、良い時も悪い時もありましたが、乗せてくださった関係者の皆様に感謝しています。もっともっと勝ちたいと思います。ベレヌスはよく頑張ってくれました。応援よろしくお願いします」
若手騎手らしい謙虚で爽やかなコメントですね。「直線は嬉しかったです」という素直な感想がいいなと思います。
ベレヌスは重賞初制覇。西村騎手は、昨年の金鯱賞以来、2度目の重賞制覇となった。
予想と結果
1着 ベレヌス(6番人気)
2着 カテドラル(10番人気)
3着◯ファルコニア(1番人気)
4着 ミスニューヨーク(2番人気)
5着 ヴァリアメンテ(5番人気)
10着△カイザーミノル(3番人気)
11着▲アーデントリー(12番人気)
12着△モズナガレボシ(13番人気)
13着◎ワールドウインズ(11番人気)
印を打った馬で掲示板に載ったのが、ファルコニア(しかも1番人気)のみというのが何とも…。
昨年2着のカテドラルが今年も2着。この条件が合うのだろう。10番人気と人気を落としていたのは前走の安田記念で最下位18着と惨敗していたこともあったのかもしれない。しかし、パドックの気配が良く見えたのは、この馬だった。