7月21日に函館競馬場で行われた第51回函館2歳ステークス。
最初の2歳重賞であるこのレースの勝ち馬は、世代初の重賞ウイナーとなる。
第51回函館2歳ステークス 予想と結果
印 | 着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 単勝人気 |
△ | 1 | 1 | 1 | ビアンフェ | 牡2 | 藤岡佑介 | 4 |
2 | 3 | 5 | タイセイビジョン | 牡2 | C.ルメール | 2 | |
3 | 4 | 8 | プリンスリターン | 牡2 | 原田和真 | 11 | |
4 | 3 | 6 | パフェムリ | 牝2 | 菱田裕二 | 3 | |
○ | 5 | 2 | 3 | レッドヴェイパー | 牝2 | 北村友一 | 1 |
予想
◎スマートカーリー
○レッドヴェイパー
▲ブルーパピヨン
△ビアンフェ
×マンバー
キズナ産駒ビアンフェが逃げ切って産駒初重賞勝利
まだ幼い2歳馬のレースとあってスタート前のゲート入りからゴタゴタ。
×マンバーが発馬機内で立ち上がり負傷をしたため競走除外となった。
予定時刻より少し遅れてレースはスタート。
ゲートの出が悪く、出遅れ気味だった最内枠△ビアンフェがハナに。リュウノゲキリン、▲ブルーパピヨンがそれに続いた。
私の本命◎スマートカーリーはというと、逃げたデビュー戦とは違い、中団に控えていた。
位置どりは悪くないと思ったが、何しろ控えた競馬をしたことがないのだから直線で末脚を使えるのかどうかは未知数。
ビアンフェが先頭のまま直線に入り、後続を突き放す。プリンスリターン、パフェムリが必死に追いすがるもその差はなかなか縮まらない。
道中後方のラチ沿いでじっと脚をためていたタイセイビジョンをルメール騎手が追うもプリンスリターンを交わして2着に上がったところでゴール。
スマートカーリーは直線に入ってもジリジリとしか伸びず。10着に終わった。前に行った方がよかったか。
1番人気の○レッドヴェイパーはスタートで出遅れ、後方からの競馬に。直線で追い上げたが5着と掲示板を確保するのが精一杯。
しかし、レッドヴェイパーのタイムは1:09.9。新馬戦で出した1:09.8とほぼ同じなのだから持ち時計通りに走ったとも取れる。
レッドヴェイパーは410キロと小柄な牝馬。一方、勝ったビアンフェは500キロを超す大型牡馬。
レッドヴェイパーが新馬戦で仕上がっていたとすると、ビアンフェは新馬、未勝利と叩かれて調子を上げていたのだろう。函館芝1200mのタイムも新馬で1:10.9、未勝利で1:10.0、そして函館2歳Sでは1:09.2とグングン縮めていた。
ビアンフェは、2着タイセイビジョンに1・3/4馬身差をつけて快勝。世代最初の重賞ウイナーに輝くと共に新種牡馬キズナの産駒としても初の重賞勝利となった。
また、ビアンフェの半姉でディープインパクト産駒のブランボヌールは函館2歳Sを制しており、ビアンフェの勝利で函館2歳S姉弟制覇となった。
さらにビアンフェを勝利に導いた鞍上の藤岡佑介騎手は自身初となる函館リーディングに輝いた。
出遅れたビアンフェをハナに立たせるという藤岡佑介騎手のある意味強気な騎乗は、函館での好調さによる自信の表れだったのかもしれない。