第63回宝塚記念が6月26日に阪神競馬場で行われた。
今年の宝塚記念は、18頭フルゲートで行われるはずであったが、発走前、1枠1番オーソリティの馬体の故障(右前肢ハ行)が判明したため除外となり、17頭で行われることになった。
タイトルホルダーが宝塚記念をレコード勝ち!強さは本物だった!!
私の本命は◎エフフォーリア。エフフォーリアは、前走の大阪杯では1番人気を裏切り9着に敗れたのだが、宝塚記念でも1番人気に推された。私と同じようにエフフォーリアの強さを信じた競馬ファンがたくさんいたのだろう。
実は、久しぶりにレース回顧をするのだが、最近はすっかり便利になって、YouTubeのJRA公式チャンネルにレース動画がアップされるので、まずは、その動画を載せることにする。
タイトルホルダーは、ゲートを出ると横山和生騎手がすぐにスタートダッシュを決め、一旦はハナに立った。一方、逃げ宣言をしていたパンサラッサだが、こちらはスタートダッシュを決められず吉田豊騎手が押して押してタイトルホルダーに外から並びかけ、ハナを奪った。
パンサラッサが逃げ、単独2番手にタイトルホルダー、3番手にアフリカンゴールドと続いた。そして、アフリカンゴールドと並ぶように先行したのがディープボンド。
和田騎手にはおそらく前走の天皇賞(春)でタイトルホルダーに7馬身もの差を付けられて敗れたことが頭にあったのだろう。タイトルホルダーをしっかりと射程圏内に入れ、春天の時よりも早く追い出す積極策を取った。しかし、それでもディープボンドはタイトルホルダーを捕らえることは出来なかった。
タイトルホルダーは、直線で逃げるパンサラッサをあっさりとかわすと後続の馬たちを突き放し、影を踏ませることなくゴールに飛び込んだ。
2着に入ったのは、ヒシイグアス。阪神競馬場の芝コースは、直線の内が多少荒れていたものの伸びないわけではなく、直線で大外に持ち出すロスを考えればむしろ内を突いた方が良いという状態だと私は見ていた。ヒシイグアスの鞍上レーン騎手は道中、内ラチでじっと脚をため、直線でも外に持ち出さす内を選択。3〜4コーナーで他の騎手の手が動き始めてもレーン騎手は手綱を持ったまま。直線に入ってようやく溜めに溜めたヒシイグアスの脚を一気に使い、上がり最速35.9秒と、ただ一頭35秒台の末脚を使ったのだが、速い流れで前に付けていたタイトルホルダーが、普通なら止まるところを止まることなく36.1秒の脚を使ったため、捕らえることは出来なかった。ヒシイグアスも強かったが、レーン騎手の好騎乗が光った。
3着にデアリングタクト。デアリングタクトは外から追い込んでの3着で、敗れはしたものの、やはり三冠牝馬だという強さを見せた。次走が楽しみ。
4着にディープボンド。和田騎手が追い通しだったが、バテはしないもののジリジリとしか伸びなかったため、結局、前のタイトルホルダーを捕らえることが出来ず、さらに切れる脚を使える後ろの馬に捕まってしまった。
5着に先行集団に付けていたマイネルファンロン。14番人気と人気薄だったが、デムーロ騎手の積極策が功を奏した。
私の本命馬エフフォーリアは6着に終わった。楽に追走していたヒシイグアスとは対照的にエフフォーリアの鞍上・横山武史騎手の手は早くから動いていた。ひと叩きの上積みと初ブリンカーの効果を見込んだのだが、エフフォーリアらしさは残念ながら今回も見られなかった。
武豊騎手騎乗のアリーヴォは、最後方からレースを進め14着に敗れた。
宝塚記念のレースラップは以下の通り。
ハナ争い、というよりもパンサラッサがハナに立つのに思ったよりも苦戦したこともあって前半に10.4 – 11.0と速いラップを刻み、前半5ハロンは57.6秒とハイペース。ちなみに昨年は前半5ハロンが60秒ちょうどだった。
タイトルホルダーは、この速い流れを2番手につけて直線で止まることなく、レースの上がり36.3秒よりも速い上がり36.1秒を使うのだからすごい。
逃げたパンサラッサの上がりは37.4秒、タイトルホルダーをマークしながら早めに追い上げ4着に入ったディープボンドは36.6秒。いかにタイトルホルダーがすごいかがわかる。
タイトルホルダーは、2:09.7というレコードタイムを叩き出した。
私の予想はこちら↓
予想と結果
1着▲タイトルホルダー(2番人気)
2着 ヒシイグアス(5番人気)
3着△デアリングタクト(4番人気)
4着◯ディープボンド(3番人気)
5着 マイネルファンロン(14番人気)
6着◎エフフォーリア(1番人気)
14着△アリーヴォ(7番人気)
今回の宝塚記念の予想において、私が一番に反省すべき点は、タイトルホルダーが春天で見せつけた圧倒的な強さを信じることが出来なかったことだろう。まあ、2着のヒシイグアスが無印なのだけど。
和田騎手はタイトルホルダーをマークするプランを立てていた
レース後のコメントについてはこちら↓
【#宝塚記念 レース後コメント】
タイトルホルダー横山和生騎手、ヒシイグアスD.レーン騎手らhttps://t.co/P6LenglSqE横山和騎手
「成長してすごく良くなってる途中だと思うので、世界は甘くないと思いますが、一緒に頑張って僕も成長しなきゃなと思います」(抜粋)— netkeiba (@netkeiba) June 26, 2022
私が注目したのは、ディープボンドの和田騎手のコメント。
4着 ディープボンド(和田竜二騎手)
「タイトルホルダーをマークして行こうというプランでした。外枠もあって、迫るところまで行ったのですがペースも速く勝負どころで加速できないし、この距離で真っ向勝負で力を出し切ったのでお疲れ様と言いたいですね。この馬はバテても止まってもいません」
私の本命がディープボンドだったら、和田騎手の騎乗には100%満足。春天の結果を踏まえた積極策だったので、4着でも納得できる。
タイトルホルダー、横山和生騎手とのコンビ続行で凱旋門賞へ!
宝塚記念の結果を受けて、タイトルホルダーの陣営は凱旋門賞に向かうことを表明。
【 #宝塚記念 】タイトルホルダー完勝でG1・3勝目 栗田師、凱旋門賞挑戦明言「和生くんで直行」 https://t.co/89fxljQdxW #keiba #競馬
— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) June 26, 2022
「オーナーから『勝ったら凱旋門賞』と言われていました。(横山)和生くんで直行の予定です」という栗田調教師のコメントがいい。
海外G1に挑戦となると実績のあるベテラン騎手でさえも外国人騎手に乗り替わりになることが多い中で、横山和生騎手のコンビで臨むと明言しているのが、嬉しい。
私が応援する武豊騎手とドウデュースの強力なライバルになることは間違いないが、凱旋門賞がますます楽しみになった。