第58回函館記念が7月17日に函館競馬場で行われた。
午前中のレースでは「稍重」だった芝の馬場状態は、午後には「重」馬場へと変わった。
白毛馬ハヤヤッコが芝の重賞初制覇!馬場も味方に!?
函館開催最終日に行われた函館記念。私の本命馬は、紅一点のフェアリーポルカだった。鞍上は、初コンビとなる武豊騎手。

不良馬場の中山牝馬Sを制したことのあるフェアリーポルカにとって、馬場状態が稍重から重馬場に変わったのは、むしろ好都合だと私は思っていた。
フェアリーポルカは道中、内のハヤヤッコと併せるようにしていたが、私の思った通り、重馬場を苦にする様子は見られなかった。
単独で逃げたレッドライデンが作ったペースは、前半5Fが1分1秒と、函館の重馬場としては速い流れ。
後続を離して逃げるレッドライデンに追いつこうと3コーナー手前からポジションを上げ始める後ろの馬たち。重馬場に加えて、3コーナーから追い通しとなり、かなりタフな競馬になった。
4コーナー手前で、早くもフェアリーポルカの脚色が鈍った。一方、道中、同じようなポジションにいたはずのハヤヤッコは、力強く脚を伸ばし、直線の入り口で先頭に立つと、他馬がバテるのを尻目にさらに脚を伸ばした。
外から1番人気のマイネルファンロンが必死にハヤヤッコに追いすがるも3/4馬身差まで詰め寄ったところがゴールだった。
道悪をこなせて、かつ函館の洋芝にも適性がある(クイーンS4着)という点を特に重視してフェアリーポルカを本命にしたのだが、昨日の函館記念は馬場適正だけで上位に来れるようなレースではなかった。いくら510kgと牝馬にしては馬格のあるフェアリーポルカでも、さすがにタフすぎた。
勝ったハヤヤッコは重賞レパードSを勝つなどダートで好走をしていた。前走、良馬場で行われた天皇賞(春)では15着と大敗したものの、2走前に稍重で行われた日経賞では勝ち馬タイトルホルダーと0.4秒差の5着と久々だった芝、しかも重賞レースとしてはよく走れていた。
一方、2着に入ったマイネルファンロンは、不良馬場での勝ち鞍があり、前走の目黒記念では勝ち馬と0.1秒差の2着。2500mでは、昨年のアルゼンチン共和国杯でも2着になるなどスタミナにも不安はなかった。
ハヤヤッコとマイネルファンロンに共通するのは、道悪をこなせるという点と、もうひとつ、2500mの重賞で好走できるスタミナがあるという点。
フェアリーポルカは、道悪は苦にしない。しかし、タフなレースに耐えうるスタミナはおそらく十分ではなかっただろう。函館記念は2000mだが、昨日の馬場状態では2000mを走れるだけのスタミナでは到底足りなかったに違いない。
武豊騎手「3角すぎからバテバテになってしまった」
フェアリーポルカの武豊騎手のレース後のコメントはこちら↓
【 #函館記念 】#武豊 & #フェアリーポルカ は〝ダブル記録〟ならず12着「3角すぎでバテバテになってしまった」 https://t.co/RQ5zqnk7q2#東スポ競馬 #競馬 pic.twitter.com/xTpO4sRy35
— 東スポ競馬 (@tospo_keiba) July 17, 2022
武騎手は、「3角すぎからバテバテになってしまったね」とコメント。フェアリーポルカは12着に敗れた。
その他の騎手のレース後のコメント↓
【#函館記念 レース後コメント】
ハヤヤッコ浜中俊騎手、マイネルウィルトスM.デムーロ騎手らhttps://t.co/FNtvZyt41Z3着 スカーフェイス 岩田康誠騎手
「勝負どころは3コーナー手前だったでしょうか。あそこで内に入れば、勝ち馬のラインに行けたかもしれません。この馬自身頑張って…(後略)」— netkeiba (@netkeiba) July 17, 2022
人気で敗れたサンレイポケットの鮫島克駿騎手とアラタの横山武史騎手のコメントは、以下の通り。
5着 サンレイポケット(鮫島克駿騎手)
「タフな競馬でした。それは時計からも感じます。勝ちに行きましたが……。ブリンカーと洋芝は合っていましたが、最後は力尽きました。ここ数戦は出し切っていない感じでしたが、今日は出し切った結果でした。レース後は息が上がっていました。それだけタフな競馬だったのだと思います」
6着 アラタ(横山武史騎手)
「馬場がイレギュラーすぎました。この馬にはかわいそうでした」
「タフな競馬でした。それは時計からも感じます」と鮫島克駿騎手がコメントしているが、ハヤヤッコの勝ち時計は、2分3秒6。
また、横山武史騎手は「馬場がイレギュラーすぎました」とコメント。
2人のコメントからも、昨日の函館記念が、いかにタフな馬場コンディションで行われ、いかにタフなレースであったかを窺い知ることができる。
中山の不良馬場と函館の重馬場、どちらがタフか。その点をもっと深く考えるべきであったと反省している。
予想と結果
1着 ハヤヤッコ(7番人気)
2着 マイネルウィルトス(1番人気)
3着△スカーフェイス(4番人気)
4着 ウインイクシード(12番人気)
5着 サンレイポケット(3番人気)
6着▲アラタ(2番人気)
8着○スマイル(5番人気)
10着△アイスバブル(11番人気)
12着◎フェアリーポルカ(8番人気)
人気のマイネルウィルトスとサンレイポケットをバッサリ切ったのは、小回りよりもどちらかというと広いコース向きだろうと考えたため。
それにしても函館記念は一筋縄ではいかない重賞レースだな、と毎年のように思う。