菊花賞トライアル第73回朝日杯セントライト記念が9月16日に中山競馬場で行われる。
このレースの3着までに入った馬には菊花賞の優先出走権が与えられる。
エングレーバーが中山で器用さ活かす
枠順確定記事にオルフェーヴル産駒の3頭が気になると書いたが、本命はそのオルフェーヴル産駒から◎エングレーバーに決めた。
前日オッズを見ると、無敗のザダルが人気のようだが、エングレーバーは2走前のプリンシパルSでザダルの2着。直線の長い東京で早めに抜け出したが、ゴール前でザダルに差されてクビ差で敗れてしまった。
前走は小倉の芝2000mの宮崎特別。逃げたが4歳牝馬ハイヒールに直線で交わされまたも2着に敗れた。しかし、これもあっさり交わされたわけではなくよく粘っていたし、プリンシパルS以来3ヶ月ぶりのレースとしてはまずまずの内容だった。不満があるとすれば、休み明けで馬体を減らしていたという点だろうか。エングレーバーは牡馬としては小柄で450キロ台なのだが、宮崎特別にはマイナス6キロの452キロで出走。さらに減ったりしていなければいいが。
久々を叩かれた上積みも期待できる今回は前走よりもっと粘れるはず。中山では3歳500万円以下の芝2000mを勝っているし、前走小回りの小倉でも好走したように器用さがある。ステイゴールド産駒は中山の芝の長距離を得意としており、エングレーバーの父オルフェーヴルも有馬記念を2011年と2013年の2回優勝している。
エングレーバーの母父はシンボリクリスエス。昨年のセントライト記念の勝ち馬はスクリーンヒーロー産駒、2着馬の母父はシンボリクリスエス。また、2016年は1〜3着がディープインパクト産駒だったが、1着馬と2着馬の母父はいずれもブライアンズタイムであった。ロベルト系のスタミナとタフさが必要とされるということだろう。
スローの切れ味勝負では分が悪いが、リオンリオンがレースを引っ張ればある程度の流れになるだろうし、そうなればエングレーバー向きのレースになる。
セントライト記念2019 最終結論
本命◎エングレーバー以外の印について。
対抗は3連勝と勢いに乗る○オセアグレイト。本命のエングレーバーと同じくオルフェーヴル産駒。未勝利勝ちの後は古馬相手に連勝した夏の上がり馬。1番人気に推された前走は福島の芝2600mで3〜4コーナーで上がって行って粘り込みをはかる逃げ馬を直線できっちりとらえて2馬身差をつけて快勝した。同世代の強い馬との対戦はないが、前走の勝ちっぷりなら通用しそう。まだ重賞勝ちのない野中悠太郎騎手がどう乗るか。
単穴は横山典弘騎手に手綱が戻る▲リオンリオン。同じ中山芝2200mの水仙賞で先行して3着に粘っており、今回も前残りの可能性は十分ありそう。ただ、横山騎手が先週の京成杯AHをトロワゼトワルで鮮やかに逃げ切った記憶が他の騎手にまだ強く残っているだろうし、もしリオンリオンで逃げるとしても他の騎手が簡単には逃げさせてくれないのではないか。逆に簡単に逃げさせるようでは困るのだが。
ディープインパクト産駒の△サトノルークスは母父サドラーズウェルズでスタミナに心配はない。長い直線の切れ味勝負よりも阪神の芝2200mのすみれSを勝っているように、器用さとスタミナを要するレース向きのディープ産駒っぽく、中山の芝2200mは合いそうだ。ダービー大敗からの巻き返しがあってもおかしくない。
脚質的に追い込んで届かずになりそうだが、その代わりハマれば一発ありそうな△タガノディアマンテ。これで気になっていたオルフェーヴル産駒3頭全てに印を打った。
そして、最後にもう一頭。ここで印を打たずに来られたら悔いが残るので△ニシノデイジーを押さえておく。中山芝2000m向きと考え、ホープフルS、弥生賞、皐月賞としつこく本命にして裏切られ、距離が長いと思ったダービーでも押さえた。そのダービーで5着と健闘。勝ちきるまではいかないかもしれないが、2〜3着なら。
予想
◎エングレーバー
○オセアグレイト
▲リオンリオン
△サトノルークス
△タガノディアマンテ
△ニシノデイジー