第24回ジャパンダートダービー(JPN1)が、昨日7月13日に大井競馬場で開催された。
1番人気に推されたのは、前走、園田競馬場で行われた兵庫チャンピオンシップで2着馬に8馬身差で圧勝したブリッツファング。
武豊騎手が騎乗したのは、その兵庫CSの2着馬ノットゥルノ。
武豊騎手、ノットゥルノでJDDを勝って日本ダービーとWダービー制覇の快挙!
今年のジャパンダートダービーは、不良馬場で行われた。
NAR公式チャンネルにレース動画がアップされている。
ダートは水が浮いた状態で、かなりの不良馬場。
そんな馬場のせいか、ノットゥルノはゲートを出た直後、若干つんのめるような格好になったが、武豊騎手がすぐに立て直し、大外からスッと先団まで上がって行った。
逃げたのは、大井の真島大輔騎手騎乗のリコーヴィクター。2番手に池添騎手騎乗のブリッツファング、それをマークするように3番手につけたのが、川田騎手騎乗で今回が初ダートのコマンドライン。さらに兵庫のバウチェイサー、ノットゥルノ、ペイシャエスと続き、2番人気で無敗のハピは、後方からの競馬となった。
3コーナー手前でコマンドラインがズルズルと後退。さらに4コーナー手前で逃げたリコーヴィクターが一杯になると、ブリッツファングが楽な手応えで交わして、直線入口で早くも先頭に立った。それを外から上がってピッタリとマークしたのは、ノットゥルノ。
前走の兵庫CSで8馬身差をつけられたこともあったからか、今度は逃すまいと早めに捕まえに行った武豊騎手。しかし、ノットゥルノに並ばれた後もしぶとく食い下がるブリッツファング。
ノットゥルノが残り200mでブリッツファングを交わして先頭に立ち、ゴール前、外から迫るペイシャエスを振り切って1着でゴールした。
3着に粘ったブリッツファング。外から追い上げたハピは4着まで。上位のJRA勢4頭から離された5着に大井のクライオジェニック。
ノットゥルノは大外枠のおかげもあって、道中どろどろの砂を被ることなく、気分よく追走できていたように見えた。実際、ゴール後の武豊騎手の勝負服は、後ろにいた他の騎手の勝負服よりも綺麗だった。
ノットゥルノに力があるのはもちろん、馬場状態を考え、ブリッツファングをきっちりとマークした武豊騎手の好判断、好騎乗も光った。
レース後のコメントはこちら↓
【#JDD レース後コメント】
ノットゥルノ武豊騎手、ペイシャエス菅原明良騎手らhttps://t.co/u3Z8r9LxE6武豊騎手
「日本ダービーとダブルダービー制覇ができて、非常に嬉しく思います。僕は53歳ですけど、馬はまだ3歳なので、一緒に頑張っていけたらと思います」(抜粋)— netkeiba (@netkeiba) July 13, 2022
武豊騎手のコメントから抜粋します。
僕自身、久しぶりにジャパンダートダービーを勝てて、日本ダービーとダブルダービー制覇ができて、非常に嬉しく思います。僕は53歳ですけど、馬はまだ3歳なので、一緒に頑張っていけたらと思います。
武豊騎手は、「ダブルダービー制覇」、「僕は53歳ですけど、馬はまだ3歳」といった見出しになるワードを使うコメント力もすごいなと思います。
ちなみに私のJDD予想はこちら↓
武豊騎手にノットゥルノで勝って欲しいけど🥺
不良馬場で閉じ込められるより外枠でよかったと思うし、ブリッツファングを逆転する可能性はある。
大穴バウチェイサーはペイシャエスと同じエスポワールシチー産駒。前残りあれば。#ジャパンダートダービー— いちご (@mysweetkeiba) July 13, 2022
本命ペイシャエスが2着に入ってくれたことで、予想も当たり、なおかつ勝って欲しかった武豊騎手が勝つという理想的な結果となりました。私は、菅原明良騎手のことも好きですけど、やはり一番は武豊騎手ですので。ただ、予想は別で、武騎手の騎乗馬以外の馬が勝ちそうだと思えば、当然そちらを本命にします。
勝ったノットゥルノはもちろん、2〜4着馬も力を感じる走りをしていたので次走に注目したいです。
金子真人オーナーの馬で武騎手がG1を勝つのはディープの有馬記念以来!
武豊騎手は、ノットゥルノでの勝利でジャパンダートダービー4勝となりました。
過去の3勝は、2002年ゴールドアリュール、2003年ビッグウルフ、2005年カネヒキリで挙げたもの。
武豊騎手が勝利騎手インタビューで「ダブルダービー制覇」と言っていましたが、ノットゥルノと日本ダービーを制したドウデュースは、どちらもハーツクライ産駒。
そして、武豊騎手は、過去にもダブルダービー制覇を2回成し遂げています。
武豊騎手のジャパンダートダービー制覇は2005年以来17年ぶり。17年前もダービーW制覇でした。#ディープインパクト #カネヒキリ https://t.co/ErJQGIQJRy pic.twitter.com/BFzqCu564n
— netkeiba (@netkeiba) July 13, 2022
まずは、2002年にタニノギムレットとゴールドアリュールでWダービー制覇。
さらに、2005年には、ディープインパクトとカネヒキリでWダービー制覇をしています。
ディープインパクトとカネヒキリは、どちらも金子真人ホールディングスの所有馬。
武豊騎手が、金子真人オーナーの馬でG1(JPN1)を勝つのは、ディープインパクトの引退レースとなった2006年の有馬記念以来、なんと、およそ15年半ぶり!
金子オーナーの所有馬は、数多くのG1を勝っていますが、武騎手とのコンビではディープインパクトまで遡ることになるのですね。武騎手が、金子オーナーの馬に全く騎乗していないというわけではありませんが、有力馬に騎乗する機会が減っているのは確か。
しかし、金子オーナーの勝負服が一番しっくりくるのは、やはり武豊騎手だなと私は思います。
カメラ氏、心情まで映るいい写真撮ります。#ジャパンダートダービー #ノットゥルノ #武豊 pic.twitter.com/6ivRKe4oXW
— 日刊ゲンダイ 競馬 (@gendai_keiba) July 13, 2022
ノットゥルノの次なる目標はチャンピオンズC!?
日刊スポーツによると、ノットゥルノは、この後、放牧に出されて秋以降を見据えるようです。
“1度放牧に出し、秋以降を見据える。師は「G1を勝てたから次もG1かも。チャンピオンズCくらいかな」と明言は避けながらも青写真を描いた。”
重賞初Vノットゥルノ次戦もG1か「チャンピオンズCくらいかな」師/ジャパンダートダービー(日刊スポーツ)https://t.co/3XLwras6dL
— いちご (@mysweetkeiba) July 13, 2022
1度放牧に出し、秋以降を見据える。師は「G1を勝てたから次もG1かも。チャンピオンズCくらいかな」と明言は避けながらも青写真を描いた。
音無調教師もはっきりと明言していないので、チャンピオンズCを視野に入れているという感じでしょうか。チャンピオンズCの前にどこかで使うんじゃないかとは思いますが。
先日行われたセレクトセールで、いつものように高額馬を複数落札した金子真人オーナー。今回のノットゥルノによるジャパンダートダービー制覇を機に、金子オーナーの有力馬に再び武豊騎手が騎乗する機会が増えるといいなと私は思っています。