7月28日に新潟競馬場で行われた芝直線1000mの重賞・第19回アイビスサマーダッシュ。
1番人気のライオンボスに騎乗する予定であった鮫島克駿騎手が前日に小倉で落馬負傷したため、急遽田辺裕信騎手への乗り替わりが決まった。
第19回アイビスサマーダッシュ 予想と結果
印 | 着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 単勝人気 |
○ | 1 | 6 | 11 | ライオンボス | 牡4 | 田辺裕信 | 1 |
2 | 2 | 3 | カッパツハッチ | 牝4 | 丸山元気 | 3 | |
3 | 8 | 16 | オールポッシブル | 牝5 | 津村明秀 | 9 | |
× | 4 | 7 | 13 | トウショウピスト | 牡7 | 大野拓弥 | 16 |
5 | 5 | 10 | レジーナフォルテ | 牝5 | 内田博幸 | 4 |
予想
◎ミキノドラマー
○ライオンボス
▲アルマエルナト
△ダイメイプリンセス
×トウショウピスト
急遽乗り替わりもなんのその田辺騎手の好騎乗でライオンボス重賞初制覇
実は枠順確定の記事ではライオンボスについて「おそらく人気になるであろうが、前走の韋駄天Sでは有利な外枠である8枠、ハンデが53キロと好条件だったとはいえゴール前は余力があった。ここは堅いか。」と書いた。
しかし、鮫島克駿騎手の落馬負傷による乗り替わりが決まると、その気持ちは揺れた。
その結果書いた予想記事のタイトルが「ライオンボスが急遽乗り替わり!それならミキノドラマーの逆転を狙ってみる」。
結果はご存知の通り。
田辺騎手はスタートダッシュを決めるとすぐさま○ライオンボスを外へ持ち出した。一方、スタートはあまり良くなかったが西田騎手も◎ミキノドラマーを外へ持ち出そうとしているように見えた。
8枠のオールポッシブルが前に出ようとライオンボスと競り合う形になったが、結局ライオンボスが前に出て、オールポッシブルはその後ろについた。
引きの映像に戻った時にライオンボスは大外、さて、本命のミキノドラマーは?と探すとなんと内にいるではないか。しかもごちゃつく馬群の中でミキノドラマーが首を上げている…。
予想記事で引用したが、『週刊Gallop』に掲載されていた南田美知雄調教師 のコメントに「前が詰まったりするとスピードに乗り切れない。そういう意味でも極端な外枠よりは真ん中ぐらいのほうが理想。」とあった。せっかく理想である真ん中の枠に入ったのに外に行ったり内に行ったりして、結局前が詰まるという最悪の展開になってしまった。
一方、テン乗りでも積極的な騎乗で勝ちに行った田辺騎手はライオンボスを勝利に導き、見事その重責を果たした。
内枠に入ったことで私は軽視したカッパツハッチだったが、これも丸山騎手の好騎乗で上手く直線の真ん中に持ち出して2着に入った。前走の韋駄天Sでカッパツハッチに騎乗した木幡初也騎手はライオンボスの余力が鈍るのを待ってからスパートをかけたという趣旨のコメントをしていた。今回騎乗した丸山騎手はライオンボスとほぼ同じタイミングでスパートをかけていた。しかし、それでもライオンボスには勝てなかった。
本命ミキノドラマーは13着に終わった。大外枠で期待した▲アルマエナトは11着、昨年の覇者で2番人気の△ダイメイプリンセスは内枠の影響があったのか6着に敗れた。
ヨハネスブルク×サクラバクシンオーという血統から穴で狙った16番人気×トウショウピストは3着オールポッシブルとクビ差の惜しい4着。
1着ライオンボス、4着トウショウピスト、6着ダイメイプリンセス、13着ミキノドラマーの鞍上のレース後のコメント。
1着 ライオンボス(田辺裕信騎手)
「急遽の騎乗だったので、レースのVTRを見たり、調教師と話し合ってレースプランを立てました。イメージ通りの競馬ができましたが、人気を背負って先行して勝てるようなレースではありませんでした。直線競馬に適性がありますし、力があります」4着 トウショウピスト(大野拓弥騎手)
「外目をスムーズに走れたのが大きいです。直線1000mの適性がありますね」6着 ダイメイプリンセス(M.デムーロ騎手)
「出して行くと止まってしまうので、ナインテイルズの後ろにつけました。最後は伸びていますが、前が止まりませんでした。枠順が影響しました」13着同着 ミキノドラマー (西田雄一郎騎手)
「リズムに乗れましたが、ゴチャついた時に周囲を気にして、仕掛けたいときに仕掛けられませんでした。馬は成長しています」
ダイメイプリンセスはデムーロ騎手のコメント通りであるとすると、やはり1枠という枠順の影響もあったのだろうか。
西田騎手にはもう少しスムーズな騎乗をしてもらいたかったが、仕方ない。