第58回CBC賞が7月3日に小倉競馬場で開催された。
開幕2日目の小倉競馬場の芝状態は良好。前日の天気予報では傘マークの時間帯があったが、天気は曇り、芝は良馬場でレースが行われた。
テイエムスパーダが圧巻の日本レコードで優勝!今村聖奈騎手は重賞初騎乗初制覇!
開幕初日の土曜日の芝のレースも高速馬場のスピード決着であったが、日曜日は、8Rの3歳以上1勝クラス牝馬限定戦、芝1200mで1分6秒8という速い時計での決着となった。
私は、予想記事を書いた時点では雨が降る場合も考え、CBC賞の勝ち時計は、日本レコードだった昨年の1分6秒よりもやや遅い1分6秒後半〜と予想したのだが、3歳以上1勝クラスで早くも1分6秒台の時計が出てしまったため、その予想を修正しなければならなくなった。
私の本命は◎テイエムスパーダ。
その理由は、予想記事に書いた。
簡単に書くと、テイエムスパーダは小倉コースと相性抜群、前走の皆生特別を好時計で勝っており速い時計の決着に対応可能、ハンデが最軽量48キロと、いうような理由。
そして、テイエムスパーダが前走の皆生特別で2番手に控えて勝っていたことから、CBC賞でも無理に逃げることはないと私は考えていた。
しかし、今村騎手は、スタートを決めると、果敢にハナを奪いに行った。
8枠のスティクスの方がテンのスピードは速かったのだが、テイエムスパーダが内から並びかけ、ハナを主張したため、スティクスの幸騎手が無理に競りかけることなく2番手に収まった。
今村騎手は、ハナに立ってもペースを緩めることなくハイペースで飛ばした。
CBC賞のラップタイムは、以下の通り。
ハナに立った後の2F〜4Fまで10.0 – 10.4 – 10.9と10秒台を刻み続けている。
前半3Fを31秒8という超ハイラップで飛ばしたにも関わらず、後半3Fも34.0秒にまとめている。
昨年のCBC賞でファストフォースが刻んだラップも前半3Fが32秒3、後半3Fが33秒7と十分に速く、それゆえに1分6秒の日本レコードとなったのだが、テイエムスパーダは、前半3Fを31秒8と昨年よりもさらに0.5秒速いラップで飛ばし、後半も止まらないのだから後続の馬たちはなす術がない。
3歳牝馬テイエムスパーダは、直線では後続に影を踏ませることなく先頭でゴール、重賞初制覇となった。鞍上の今村聖奈騎手は、重賞初騎乗初制覇。
テイエムスパーダがCBC賞で叩き出した勝ち時計は、1分5秒8の日本レコード。開幕週の高速馬場に加えて48キロという軽ハンデとはいえ、これは、ものすごい時計。
レース後のコメントはこちら↓
【#CBC賞 レース後コメント】
テイエムスパーダ今村聖奈騎手、タイセイビジョン川田将雅騎手らhttps://t.co/jtnqbMUpoP今村騎手「馬は最高の状態に仕上げていただいていたので、あとは人がどうアプローチするかがカギだと思っていました。馬の力を信じて自信を持って乗れたのが…」(抜粋)
— netkeiba (@netkeiba) July 3, 2022
2番手で追走したスティクスの幸騎手は「勝ち馬について行きましたが、最後は離されました。時計も速すぎた感じです」とコメント。
私は、対抗を◯スティクスにしていた。スティクスは、直線の入り口でアネゴハダに早々と交わされたが、ズルズルと後退したわけではなく、残り200mを過ぎても3番手をキープしていた。その後は流石に後続の馬たちに交わされ7着に終わったものの、スティクス自身1分6秒9のタイムで走っており、勝ち馬は別にしても2着のタイセイビジョンとは0.5秒差と大きく離されていない。
スティクスは、ここ3戦は2桁着順が続いていたが、今回は調教で好時計を出すなど復調気配を見せていた。次走も得意条件のレースに出走したら注意したい。
2着に入ったのは、昨年の4着馬タイセイビジョン。道中14番手と後方待機していたタイセイビジョンは、4コーナーでインを突くと、直線も内の馬群を割って、1番人気のアネゴハダを内から抜き去ったのだが、その時には前方でテイエムスパーダがゴール板を駆け抜けていた。
3番手でレースを進めたアネゴハダもよく頑張ったが、3着まで。やはりテイエムスパーダに付いて行った分、最後は後方で脚をためていたタイセイビジョンに差されてしまった。
4着にスマートリアン、5着にメイショウチタン。
さて、予想結果だが、本命の◎テイエムスパーダが勝ったものの、2〜5着の馬がいずれも無印という、なんとも残念な結果となった。
予想と結果
1着◎テイエムスパーダ(3番人気)
2着 タイセイビジョン(2番人気)
3着 アネゴハダ(1番人気)
4着 スマートリアン(5番人気)
5着 メイショウチタン(13番人気)
7着◯スティクス(6番人気)
8着△タマモティータイム(11番人気)
12着▲ファストフォース(4番人気)
17着△モントライゼ(10番人気)
12着に敗れた昨年の覇者ファストフォースの松山騎手は「外枠で斤量のこともあり前半から一杯一杯でした」とコメントしている。
なお、ファストフォースは、レース直前に蹄鉄が外れて打ち替えるというアクシデントがあった。その影響があったのかどうかはわからない。
今村騎手は直線でモニターを見てリードを確認していた
それにしても、今村聖奈騎手が重賞初騎乗の新人騎手とは思えない肝が据わった騎乗をしたのには驚いた。重賞だからといって、舞い上がらず落ち着いていた。
そんな今村騎手は「直線は、モニターを見てセーフティーリードだと思いました。最後までハンドライドで追うことを意識していました。逃げ切る気持ち良さをしみじみと感じながら、人馬一体になれたのではと思います」とレース後にコメント。
重賞初騎乗初制覇を前にした新人騎手に直線でモニターを見る余裕があって、なおかつ逃げ切る気持ちよさをしみじみと感じていたとは。恐るべし。
今村騎手は、ツイッターを更新、関係者への感謝をツイートしました。
CBC賞テイエムスパーダ号で勝たせて頂き、今回は48kgとゆう軽ハンデの中でスパーダは精一杯頑張ってくれました!こういった中で、チャンスを与えて下さった五十嵐先生、竹園オーナー、関係者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。沢山の支えがあって今があります。応援よろしくお願いします! pic.twitter.com/LxVYn30Ubd
— 今村聖奈 (@Vall00001) July 3, 2022
今村聖奈騎手の益々の活躍を楽しみにしています。